交通事故に遭ったあと、「痛みがないから大丈夫」「忙しいから後日でいい」と受診を後回しにしていませんか?
事故後すぐに病院へ行くべき最大の理由は、
ご自身の身体を守ること、そして事故とケガとの因果関係を明確にするためです。
事故直後は、アドレナリンの影響で痛みを感じにくくなっていることがあります。そのため、むちうちや打撲、内出血、骨折などのケガがあっても、自覚症状が出ないケースは珍しくありません。
早期に医師の診察を受けることで、
・適切な検査
・必要な治療の開始
・症状悪化や後遺症の予防
につながります。
また、事故とケガとの因果関係を医学的に証明できるかどうかは、その後の治療費の補償や慰謝料請求、後遺障害等級認定にも大きく影響します。
事故後何日以内に病院へ行けば良い?
事故後の病院受診が遅れると、保険会社との様々な交渉において不利な立場に置かれることがあります。具体的には、以下のようなケースが考えられます。
◾️事故当日〜3日以内【非常に推奨】
- 事故と症状の因果関係が最も明確に認められやすい
- 理想は事故当日または翌日
- 人身事故として警察に届け出る場合、診断書の取得がスムーズ
◾️事故後1週間以内【推奨】
- 一般的には許容範囲
- ただし、遅れるほど事故との関連性を疑われやすくなる
- 受診が遅れた理由を説明できるようにしておくことが望ましい
◾️事故後1週間以上経過 【注意が必要】
- 事故と症状の因果関係を否定される可能性が高まる
- 保険会社との交渉で不利になる
- 慰謝料の減額、後遺障害認定が難しくなるリスクあり
症状がなくても事故後は病院へ
「痛くないから病院へ行かなくていい」と考えるのは危険です。
特に「むちうち症」は、事故から数日~1週間ほど経ってから
・首や肩の痛み
・頭痛
・めまい
・吐き気
といった症状が現れることも多くあります。
また、頭を直接打っていなくても、事故の衝撃によって脳や神経に影響が出ている可能性も否定できません。
事故直後に受診せず、後から症状が出た場合、「事故との関係が証明できない」として補償面で不利になるケースもあります。
医師の診察を受け、必要に応じてレントゲンやMRIなどの検査を行うことで、見えないケガの早期発見・早期治療につながります。