内科 帯状疱疹

帯状疱疹は予防接種で防げる?

帯状疱疹は予防接種で防げる?

帯状疱疹(ヘルペス・ゾスター)は予防接種で予防することができます。
帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)によって引き起こされます。
このウイルスは水痘(鶏痘)を引き起こし、その後神経細胞に潜伏し続け、免疫力が低下したときに再活性化して帯状疱疹を引き起こします。

帯状疱疹を予防するためのワクチンとして、以下のものがあります。

  1. ゾスタバックス(Zostavax)
    • 生ワクチンで、50歳以上の成人を対象にしています。
    • 効果は約5年間持続するとされていますが、時間の経過とともに効果が減少します。
  2. シングリックス(Shingrix)
    • 不活化ワクチンで、50歳以上の成人を対象にしています。
    • 2回の接種が必要で、初回接種と2〜6か月後の2回目接種を行います。
    • シングリックスはゾスタバックスよりも高い効果があり、10年以上の予防効果が期待されています。

これらのワクチンは、帯状疱疹の発症を予防するだけでなく、帯状疱疹後神経痛(PHN)の発生を減少させる効果もあります。
帯状疱疹後神経痛は、帯状疱疹の発疹が治った後も続く神経痛で、高齢者に特に多く見られ、生活の質に大きな影響を与えることがあります。

予防接種の適応や詳細については、医師に相談することをお勧めします。
医師は個々の健康状態や過去の病歴に基づいて、最適な予防策を提案してくれるでしょう。

生ワクチンと不活化ワクチンの違い

生ワクチンと不活化ワクチンは、ウイルスや細菌を使用して免疫応答を誘導するという点では共通していますが、それらの作り方や特性には重要な違いがあります。
以下にその違いを説明します。

生ワクチン(Live Attenuated Vaccine)

  • 成分: 病原体(ウイルスや細菌)を生きたまま使用しますが、病気を引き起こさないように弱毒化(アテニュエート)されています。
  • : 麻疹、おたふくかぜ、風疹(MMR)、黄熱病、帯状疱疹(ゾスタバックス)など。
  • 利点
    • 強い免疫応答を誘導し、長期間にわたる免疫が得られることが多い。
    • 通常、1回または少数回の接種で十分な免疫が得られる。
  • 欠点
    • 免疫力が低下している人(HIV感染者、がん治療中の人、臓器移植後の人など)には適さない。
    • 極めて稀に、弱毒化された病原体が元の病原性を取り戻すことがある。
  • 保管: 冷凍保存が必要な場合が多い。

不活化ワクチン(Inactivated Vaccine)

  • 成分: 病原体を化学的または物理的に殺して、不活化したものを使用します。
  • : インフルエンザワクチン、狂犬病ワクチン、ポリオ(不活化ポリオワクチン)、帯状疱疹(シングリックス)など。
  • 利点
    • 生ワクチンよりも安全性が高く、免疫力が低下している人にも使用可能。
    • 病原体が再活性化するリスクがない。
  • 欠点
    • 通常、複数回の接種が必要で、追加のブースター接種が必要な場合がある。
    • 生ワクチンほど強力な免疫応答を引き起こしにくい場合がある。
  • 保管: 冷蔵保存で十分な場合が多い。
  • 生ワクチンは、強い免疫応答を誘導し、長期間の免疫を提供しますが、免疫力が低下している人には使用できません。
  • 不活化ワクチンは、安全性が高く、免疫力が低下している人にも使用できますが、複数回の接種が必要になることがあります。

どちらのタイプのワクチンも、特定の病気に対する予防に有効であり、使用するワクチンのタイプはその病気や個々の患者の状況に応じて選ばれます。
医師や医療提供者と相談し、最適な予防接種プランを決定することが重要です。

水疱瘡にかかったことがない人は帯状疱疹にならない?

水痘(みずぼうそう)にかかったことがない人は、原則として帯状疱疹(ヘルペス・ゾスター)にはならないとされています。
以下の理由によります。

帯状疱疹の原因

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)によって引き起こされます。
このウイルスはまず水痘を引き起こします。
その後、ウイルスは体内の神経節に潜伏し、免疫力が低下したときに再活性化することで帯状疱疹を引き起こします。

水痘にかかったことがない人の状況

  • 水痘にかかったことがない人はVZVに感染したことがないため、体内に潜伏するVZVが存在しません。
    そのため、VZVが再活性化して帯状疱疹を発症することはありません。
  • 水痘ワクチンを接種している人は、ワクチンによって免疫が形成されているため、水痘にかからず、結果としてVZVの初感染がない状態が維持されます。

例外的な状況

  • 非常に稀な状況では、水痘ワクチンを接種しても完全に免疫がつかず、VZVに初感染することがありますが、この場合でも最初に水痘が発症します。
  • 免疫抑制状態にある人が水痘ワクチン接種後に帯状疱疹を発症することは非常に稀ですが、報告されています。この場合、ワクチン株のウイルスが再活性化したものと考えられます。

水痘にかかったことがない人は、基本的に帯状疱疹にはなりません。
しかし、水痘ワクチンを接種していない人が初めてVZVに感染すると、水痘を発症します。
その後、ウイルスが体内に潜伏し、将来的に帯状疱疹を発症する可能性が出てきます。

したがって、帯状疱疹を予防するためには、まず水痘ワクチンを接種して水痘にかからないようにすることが重要です。
また、帯状疱疹予防のためにシングリックスなどのワクチン接種を行うことも有効です。
医師と相談し、適切な予防策を取ることが大切です。

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