足底筋膜炎

足底筋膜炎

足裏のかかとから足指の付け根をつなぐ足底腱膜が炎症を起こして、痛みが生じます。

長時間の立ち仕事などによって土踏まずに負担がかかることで、足底腱膜が炎症を起こしてしまいます。

中高年によく見られる疾患です。

足底筋膜炎は、足の底の筋膜が炎症を起こす病態を指します。

足底筋膜は、かかとからつま先にかけて広がっており、足のアーチを支える重要な役割を果たしています。

足底の過度な負担やストレスが原因で引き起こされることが多く、ランニング、ジャンプ、長時間立ち仕事などのような足に負荷がかかる運動や作業をしている人によく見られます。

足底に圧痛があることが多く、患部の周囲の筋肉が硬くなることもあります。

治療には、運動療法、ストレッチ、マッサージ、炎症を抑えるための処方薬の使用などが含まれます。

原因

足底腱膜と骨の付着部分で炎症が起こり、足底腱膜が硬くなって上手に伸び縮みできなくなるのが原因です。

加齢によっても足底腱膜は硬くなってしまい、クッション機能が低下してしまいます。

足底筋膜炎は、足の底の筋膜が炎症を起こす病気です。一般的には、以下のような原因が考えられます。

過剰な負荷や運動不足

足底に過度の負荷がかかるスポーツや、長時間の立ち仕事、運動不足などが原因となることがあります。

足の形や歩行姿勢の異常

足の形や歩行姿勢が原因で、足底に過度の負荷がかかり、筋膜が炎症を起こすことがあります。

加齢

年齢を重ねると、筋肉や腱、靭帯などの柔軟性が低下し、足底筋膜炎になるリスクが高まります。

足のケガ

足に怪我をした場合、足底筋膜炎の原因となることがあります。

足のアーチの変化

平足や高アーチなど、足のアーチに変化がある場合、足底筋膜炎になるリスクが高まることがあります。

体重の増加

体重が増加すると、足底に負荷がかかり、足底筋膜炎になるリスクが高まります。

症状

下記の症状に当てはまれば足底筋膜炎を疑います。

  • 歩いているとかかとやその周りが痛い
  • 足の裏が突っ張っている感じがする
  • 足の裏を押すと痛い
  • 朝が一番痛いが、動き出すと徐々に軽減してくる
  • 運動した後に痛みが出る
  • 運動した翌日が痛い
  • 階段・つま先立ちなどの時が痛い
  • 夕方になると痛みが増す

診断

足底筋膜炎の診断は、主に症状や身体検査によって行われます。

以下は、一般的な診断方法です。

症状の確認

足底に痛みがあるかどうか、またその痛みがどのような状況で現れるかなど、症状について確認します。

身体検査

医師は、足底の痛みや硬さ、腫れ、赤みなどの症状を調べます。
また、足の形や歩行姿勢をチェックすることもあります。

X線検査

症状の原因が骨にある場合、X線検査によって異常が見つかることがあります。

MRI(磁気共鳴画像診断)検査

痛みの原因が筋肉や腱、靭帯などの柔軟性に関する場合、MRI検査によって状態を確認することができます。

神経学的検査

足底の痛みが神経障害によるものである場合、神経学的検査によって診断されることがあります。

診断はこれらの方法を組み合わせて行われることがあります。

正しい診断を得るためには、医師とのしっかりとした相談が重要です。

治療方法

リハビリテーション・薬物療法による保存療法が多いですが、症状によってはステロイド注射を行うことがあります。

足底筋膜炎の治療には、以下のような方法があります。

休養

痛みがひどい場合は、一時的に運動や負荷を控えて、休養をとることが必要です。

痛み止めの薬

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や鎮痛剤を使用することで、炎症や痛みを軽減することができます。

物理療法

電気刺激や超音波、温熱療法などの物理療法を行うことで、炎症を軽減し、筋肉のリラックスを促すことができます。

経皮的筋電気刺激(TENS)

TENSを使って、筋肉を刺激することで痛みを緩和することができます。

ストレッチング

足の筋肉や筋膜を伸ばすことで、痛みを軽減することができます。

手技療法

マッサージや筋膜リリースなどの手技療法を行うことで、筋肉の緊張を緩和し、痛みを軽減することができます。

カスタムメイドのインソールや靴

足底にかかる負荷を軽減するために、カスタムメイドのインソールや適切な靴を使うことが効果的です。

ステロイド注射

痛みがひどい場合や、炎症が強い場合には、ステロイド注射が効果的です。

これらの治療法は、個々の症状や状態に応じて医師が選定し、アドバイスや指導を行います。

リハビリテーション

理学療法士(PT)の指導のもとでストレッチや筋トレなどを行うなど、リハビリによる治療が非常に有効です。

足底腱膜へなるべく負担がかからないようにリハビリを進めていきます。

また、患部の負担軽減の為にテーピングなども行います。

加えて、超音波治療・電気療法などの物理療法も組み合わせてリハビリテーションを実施しています。

足底筋膜炎のリハビリテーションには、以下のような方法があります。

休養

炎症がひどい場合は、一時的に運動や負荷を控えて、休養をとることが必要です。

筋力トレーニング

足の筋力を強化するための運動が効果的です。
例えば、足首を回したり、つま先を上げたりする運動があります。

体重管理

足底にかかる負荷を軽減するために、体重を減らすことが必要な場合があります。

物理療法

電気刺激や超音波、温熱療法などの物理療法を行うことで、炎症を軽減し、筋肉のリラックスを促すことができます。

経皮的筋電気刺激(TENS)

TENSを使って、筋肉を刺激することで痛みを緩和することができます。

マッサージ

足の筋肉や筋膜をほぐすことで、痛みを軽減することができます。

靴の選び方

足底の負荷を軽減するために、適切な靴を選ぶことが大切です。クッション性のある靴や、インソールを使うことで、足にかかる負荷を軽減することができます。

これらのリハビリテーションの方法は、個々の症状や状態に応じて理学療法士が選定し、適切なアドバイスや指導を行います。