ばね指

ばね指

ばね指は、手の指が曲がったままになり、自力で伸ばすことができなくなる状態を指します。

具体的には、手の指が曲がりやすく、特に指を曲げた状態で長時間にわたっていると、指が「ばね」のように弾んでしまって、伸ばすことができなくなります。

ばね指の原因は、手の指を支える屈筋腱という筋肉と靭帯の病気や損傷によって起こります。

屈筋腱や靭帯の病気や損傷は、炎症や過剰な負荷、加齢による組織の老化などが原因として考えられます。

また、リウマチや糖尿病などの全身性疾患によっても発生することがあります。

ばね指の治療には、まずは保存的な治療が試みられます。

保存的な治療としては、手首を安静に保ち、患部に対する運動やマッサージを行い、炎症を抑える薬や鎮痛剤の投与があります。

また、重度の場合は手術が必要になる場合もあります。

手術では、屈筋腱や靭帯を切開して、指を伸ばしやすくする方法が取られます。

当院では、日帰りでの手術を行なっています。

症状

ばね指の症状は、手の指を曲げたままにしておくと、指が曲がりやすく、特に指を曲げた状態で長時間にわたっていると、指が「ばね」のように弾んでしまって、伸ばすことができなくなります。

これを指を伸ばせない状態といいます。

ばね指は、指の屈筋腱や靭帯に異常が生じることによって起こります。

この異常によって、屈筋腱や靭帯が指の屈曲運動において正常に機能せず、指を伸ばすことができなくなってしまいます。

ばね指の症状は、軽度なものでは指を伸ばせなくなるだけで、痛みや腫れなどの症状がほとんどない場合があります。

重度のばね指では、指の関節が痛むことがあり、指の動きが制限されて日常生活に支障が出ることがあります。

症状の程度は、個人差がありますが、初期段階で治療を開始することで、症状の進行を抑えることができます。

診断

ばね指の診断は、主に身体検査と症状の確認によって行われます。

まず、医師は患者の症状を詳しく聞き取り、指の動きや痛みの程度などを確認します。

指を曲げた状態から伸ばすときに「ばね」のような動きがあるか、指を伸ばすことができない状態になっているかなどを確認します。

次に、指の屈筋腱に異常があるかどうかを診断するために、手首を曲げた状態で指を曲げて、屈筋腱が正常に機能しているかどうかを確認します。

また、X線検査やMRI検査などの画像診断を行うことで、異常があるかどうかを確認することもあります。

一般的に、ばね指は比較的症状が軽いため、診断は比較的容易です。

しかし、重度のばね指の場合は、手術を検討する必要があることがあります。

治療

ばね指の治療には、以下のような方法があります。

保存的療法

まずは、保存的な治療を行います。
この場合、指を曲げた状態で休息し、痛みがある場合は痛み止めを使用することがあります。
また、手術が必要な場合に備えて、指の関節を動かしやすくするために、ストレッチングや運動療法を行うこともあります。

注射療法

症状が重い場合には、ステロイド注射や局所麻酔薬の注射を行うことがあります。
この方法は、炎症を抑えることで、症状の改善を図ることができます。

手術

保守的療法や注射療法でも改善されない場合や、指の関節に損傷がある場合には、手術が必要となる場合があります。
手術の方法としては、指の屈筋腱を切開する方法や、指の関節を固定する方法があります。

ばね指の治療は、症状の程度や原因によって異なります。

症状が軽度であれば、保守的療法が有効ですが、重度の場合には手術が必要になることがあります。

早期に治療を行うことで、症状の進行を抑え、早期に回復することができます。

リハビリテーション

ばね指のリハビリテーションは、手術後や保存的治療後の指の機能回復を促すために重要な役割を果たします。

以下に、ばね指のリハビリテーションについて説明します。

フィジカルセラピー

ばね指のリハビリテーションの最初のステップは、フィジカルセラピーです。
指の可動域を回復するために、マッサージやストレッチングを行います。
また、指の関節を伸ばすために、指を引っ張る運動を行うこともあります。

筋力トレーニング

指の屈曲を担う屈筋腱が傷ついている場合には、筋力トレーニングが必要です。
まずは、軽い重りを使って筋力トレーニングを行い、徐々に負荷を増やしていきます。

指の動きの改善

ばね指のリハビリテーションでは、指の動きを改善するために、日常生活での指の使い方の指導を行います。
指の使用方法を改善することで、再発を予防することができます。

補助具の使用

リハビリテーション中は、補助具を使用することで、指の負担を減らします。
例えば、指を固定するための補助具を使用することがあります。

ばね指のリハビリテーションは、個々の症状に応じて異なる場合があります。

リハビリテーション中は、医師や理学療法士の指導のもと、正しい方法でトレーニングを行うことが大切です。